ノンコメド製品とは?
ノンコメド製品は、毛穴を詰まらせずに肌に優しいとされる化粧品やスキンケア製品のことです。
肌トラブルの原因となるのは、毛穴に皮脂や汚れが詰まってしまい、そこから細菌が繁殖して炎症を起こすことです。
そのため、ノンコメド製品は、毛穴を詰まらせずに肌のトラブルを事前に予防することができます。ニキビで悩んでいる方には、最適の製品です。
最近では、多くのノンコメド製品を目にするようになりました。どの製品を選んでいいか分からないこともありますよね。
自分のお肌にあった製品を見つけるために、見分け方や成分を薬剤師が解説していきます。
ノンコメドジェニック製品の見分け方
ノンコメドジェニック製品を選ぶ際には、以下の見分け方を参考にしてください。
ノンコメドジェニック製品には「ノンコメドジェニック」「ニキビになりにくい処方」などと明記されています。
製品パッケージや成分表示に記載されていることが多いです。
さらに、「ノンコメドジェニックテスト済み」の表示があれば良いでしょう。
このテストは、一般的に化粧品メーカーや製造業者によって行われ、製品が毛穴を詰まらせないことを証明するために使用されます。
ノンコメドジェニックテストは、以下のような手順で行われます。
- 背中や腕などに製品を塗布する
- 一定期間(通常は4週間程度)使用し、肌の状態を評価する
- 肌のトラブル(赤みや炎症、ニキビなど)の発生状況を確認する
- 肌トラブルが発生しなかった場合、製品はノンコメドジェニックとして承認される
ノンコメドジェニックテストは、一定期間使用した場合の肌の反応を確認するため、より現実的な結果が得られるとされています。ただし、このテストでは、個人差や使用方法によって肌の反応が異なるそのため、全ての人に適合した製品であることを保証するものではありません。
保湿成分が配合されていることで、肌の乾燥を防ぐことができます。また、肌が乾燥していることで毛穴が詰まりやすくなるため、保湿成分が含まれていることで、毛穴の詰まりを予防することができます。
油分や脂質が多く含まれている化粧品やスキンケア製品は、肌に残りやすく、毛穴を詰まらせる原因となります。 そのため、ノンコメドジェニック製品を選ぶ場合は、油分や脂質が含まれていないか確認するが大切です。
合成香料や着色料、活性剤などは、肌に界面刺激を与えることがあり、毛穴を詰まらせる原因となります。そのため、ノンコメドジェニック製品を選ぶ場合は、これらの成分が含まれていないことを確認することが大切です。
ノンコメドジェニック製品の成分解説
以下は、一般的にノンコメド製品に使用される成分の例です。
抗炎症成分(グリチルリチン酸2K、グリチルレチン酸ステアリル、アラントイン)
グリチルリチン酸は、甘草根から抽出される天然成分で、抗炎症効果があります。肌荒れや炎症を起こした肌を鎮静させ、かゆみや赤みを軽減する効果が期待されますまた、皮膚の保湿機能を高めることで、肌のトーンを明るくする効果もあります。
アラントインは、ウコンやニンジンなどの植物に含まれる成分で、保湿や角質ケアの効果があります。また、肌の炎症を抑える効果も期待されており、肌荒れやニキビなどのトラブルにも効果的です。 さらに、古い角質を除去することで、肌を滑らかに整える効果もあります。
グリコール酸、サリチル酸
グリコール酸は、果物やサトウキビなどから抽出されるアルファヒドロキシ酸(AHA)の一種で、肌のターンオーバーを促進させる効果があります。肌表面の古い角質を取り除くことで、肌の柔軟性を高め、シミやくすみを軽減することができます。また、保湿効果もあるため、肌の乾燥を防止することができます。
サリチル酸は、バラ科の樹木から抽出されるベンジルサリチル酸の一種で、痛みや炎症を抑える効果があります。また、肌表面の古い角質を取り除くことで、毛穴の詰まりを防止し、ニキビや吹き出物を予防することができます。
使用量を守らないと、肌への刺激が強くなりトラブルを引き起こすことがあります。また、グリコール酸やサリチル酸を含む製品を使用する場合には、日焼け止めの使用や、紫外線対策を十分に行うことが重要です。
ビタミンA
私はレチノール製品を愛用しています(ゼオスキン、エンビロンなど)
ビタミンAには、レチノール、レチノイン酸、レチノールパルミチン酸エステルなどがあります。レチノールは、肌細胞の再生を促進させる効果があり、肌の柔軟性を高め、シミやシワを防ぐ効果が期待できますまた、レチノールは、皮脂の分泌を抑える効果があり、毛穴の詰まりを防ぐため、ニキビや吹き出物の予防にも役立ちます。
ただし、レチノールは、肌に刺激を与えるため、肌荒れやかぶれを引き起こす場合があります。 また、妊娠中や授乳中の方は、使用を控えるようにしましょう。
ノンコメド製品には、ビタミンAの代替成分として、カロテノイドが使用されることがあります。カロテノイドは肌に優しく、β-カロテン、リコピン、ルテイン、ゼアキサンチンなどがあります。 、肌の老化を防ぐ効果が期待できます。
ビタミンB2、ビタミンB6
ビタミンB2は、リボフラビンとも呼ばれ、細胞のエネルギー代謝に関わるビタミンの一つです。ビタミンB2は、皮膚や粘膜を健康に保つ効果があります。また、ビタミンB2は、抗酸化作用があり、肌の老化を防ぐ効果が期待できます。ビタミンB2は、肌の細胞を活性化させ、ターンオーバーを促進させるため、肌の調子を整える効果があるとされています。
ビタミンB6は、ピリドキシンとも呼ばれ、アミノ酸やタンパク質の代謝に関わるビタミンの一つです。ビタミンB6は、肌の健康を保つために欠かせない成分であり、肌の乾燥や荒れを防止する効果があります。また、ビタミンB6は、メラニン色素の生成を抑制するため、シミやくすみを防止する効果が期待できます。
ビタミンC、ビタミンC誘導体
ビタミンCは、抗酸化作用があり、肌の老化を防ぐ効果が期待できます。また、メラニン色素の生成を抑制するため、シミやくすみを防止する効果があります。ビタミンCは、美白効果があるため、美容成分として多くの化粧品に配合されています。
ただし、ビタミンCは、空気に触れることで酸化しやすく、不安定な成分でもあります。このため、ビタミンCを含む製品は、開封後は早めに使用し、保存方法にも注意が必要です。
ビタミンC誘導体は、ビタミンCを安定化させ、浸透性を高めたものです。ビタミンC誘導体は、ビタミンCよりも安定性が高く、肌への浸透性もよく、より効果的にビタミンCの効果を得ることができます。
ビタミンC誘導体には、アスコルビルグルコシド、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウムなどがあります。ビタミンC誘導体は、ビタミンCよりも安定性が高いため、製品の有効期限が長く、肌への刺激も少ないため、敏感肌の方でも使用できることが特徴です。
ビタミンC誘導体は、ビタミンCのように直接肌に浸透して働くのではなく、肌の中で酵素によって分解され、ビタミンCとして働くため、効果が現れるまでに時間がかかる場合があります。しかし、長期的な美白効果が期待できるため、継続的な使用が大切です。
ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、保湿効果が高く、肌の水分量を増やす効果が期待できます。ヒアルロン酸は、肌の表面に水分膜を作り、肌の乾燥を防ぐ効果があります。肌細胞を活性化させ、肌のハリや負担を守るため、美肌効果が期待できます。
加齢や紫外線の影響で減少するため、美容成分として多くの化粧品に配合されています。
セラミド
セラミドは、肌の角質層に存在する脂質の一種であり、肌のバリア機能を確保するために必要な成分です。セラミドは、肌の水分蒸散を防ぎ、肌の保水力を高める効果が期待できます。また、肌の柔軟性や成長性を高め、肌の老化を防ぐ効果があります。
加齢や紫外線の影響で減少するため、美容成分として多くの化粧品に配合されています。 乾燥肌や敏感肌の方に特におすすめの成分です。
ノンコメドジェニック製品は、毛穴の詰まりを予防し、ニキビや吹き出物の発生を防止するために開発された製品です。お肌の状態によって必要なものが変わってくるので、自分自身で成分をチェックすることが大切です。ぜひ、お気に入りのノンコメドジェニック製品を見つけてください。
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